病院内検査は動物病院にとって必要不可欠です。
直接本人に問診できない動物にとって、早期に病気を見つけ出すのは非常に難しいことです。また、たよるべく他覚症状を飼い主が気づかず病気が重症化、複雑化していることも多いのが現状です。よって、多角的な面からの迅速な院内スクリーニング検査は動物病院にとって欠くことのできない戦力となります。外部委託検査にたよる時間はないことが圧倒的に多いのです。
画像検査(超音波検査、Ⅹ線検査)
病気の診断に大切な臨床経験とは視覚・聴覚・触覚・嗅覚などの獣医師に備わる感覚を総動員させ、科学的な裏づけ得て結論を導き出す、いってみれば科学者による職人作業のようなものです。その中でも近年進歩の著しい画像診断は臨床現場にとって最重要の部門と考えられます。特に当院では非侵襲的かつオンタイムで画像を作り出す超音波検査を多用するためにエコー検査の設定料金を抑え、常に稼動できる体制を取っています。 また、1ヶ月に一回、大学の先生を交えてエコー検査の症例検討会に参加しています。 エコー検査では確定診断の難しい肺・気管・食道・骨の検査にはⅩ線検査で対応します。また、Ⅹ線検査はエコー検査を裏付ける画像としても必要な検査です。 なお、院内で不可能なCTおよびMRI検査が必要な場合は、タイムラグができますが、大学病院を紹介しています。
血球および血液生化学検査
血球測定はセルタックαにて8項目および血液塗末検査による直接鏡顕検査にて血小板の計測、血液生化学ではスポットケムによる14項目の検査が採血後10分ほどで判定可能です。最少量の採血で多数項目の検査ができ、類症鑑別・スクリーニング検査の主軸といえるものです。
尿検査(腎機能のための尿比重検査)
最近の報告では、腎臓の機能を予測する上で非常に重要な尿比重の正常範囲が微妙に変わってきています。採尿した時刻、測定した機械などにもよりますが、その微妙な数値を当院では大切にしています。現在の腎機能が全く正常なのか、少々衰えてきているのか、病的に機能低下が起きているのかは、腎臓の画像診断、血液検査、尿比重検査で判断しますが、画像検査と血液検査で異常値が出るときにはかなり病状が進行している可能性が高いのです。簡単な検査ではあるのですが、尿比重を何回か測定することは、腎機能の早期診断のために大変重要なことと考えています。
細胞診FNA
腫瘍性病変の場合、針生検は非常に重要であり、かつ簡単で疼痛もほとんどない検査です。皮膚の腫瘍で代表的な肥満細胞腫などの判定が即座に可能となります。その他、内臓はエコーで針の位置を確認しながら生検をする場合もあります。 詳しい検査は、肉片を取り出し病理検査をする必要がありますが、スクリーニング検査として針生検は臨床家にとって欠くことのできない検査となっています。
非観血的血圧測定
動物の血圧測定は診察台の上でのストレス、恐怖などにより動物の性格によっては正しく測定することがしばし困難な場合が多いですが、心臓疾患、腎臓疾患など血圧測定を避けられない疾病があるため、時間をかけてストレスを軽減させ測定するよう心がけています。

